ホーム > the Other Side > 仕事の話

仕事の話

2004年8月27日 posi_fool | | コメント(0) | トラックバック(0)

仕事柄、諸外国からの留学生のアパート・マンションを紹介することがあります。
僕が取り扱うお客さんはたいてい日本語を喋ることが出来ません。
僕が外国語ペラペラかというとそんなことはありません。
英語は相手が喋ることを理解するくらいでそれに対する答えを
口頭で伝えるような技術は持ち合わせていません。
通常の3倍、4倍の時間を掛けて丁寧に部屋の状況を説明します。
こちらの情熱次第でお客さんの留学生も安心するのか部屋を決めて帰っていきます。


ここ3,4年で変わってきたのは韓国人留学生の気質。
これはワールドカップ共同開催の影響でしょうか?
僕がこの仕事を始めた頃とは全く変わってきました。
そもそも儒教の影響か、徴兵制によるものであるのか解りませんが
非常にまじめな印象を韓国人留学生に対して持っていました。
この仕事を始めた10年くらい前は物腰は柔らかいのですが瞳の奥底にある
ある種の警戒感、当方をじっくり値踏みしてくるような静かな威圧感が
どの韓国人留学生にも見受けられました。
ここ3,4年は日本国内の情報が韓国内でも手に入るのか、友人伝に因るものか
部屋探しの段でも予備知識を持ち合わせているケースが多く接客時間は以前の半分に。
案内の車中での会話はもちろんFootball!Footballでみんな友達。
入居後も少しずつ喋ることが出来るようになった日本語で会話しています。


最初に断っておきますが、全ての中国人留学生が下記の通りではないです。
このことで「中国人」というプロトタイプを作り上げるのが目的ではありませんし
実際、懇意にしている中国人夫婦もおります。
ただ僕が遭遇したケースをご笑覧いただければ幸いです。


そのお客様は梅雨の最中、来店されました。
カップル(死語?)で来店されたのですが2人とも金髪、男性は鼻にピアス。
女性の方もタンクトップにローライズジーンズという装い。
そう、日本人の若いカップルとばかり思っていました。
しばらく店内を見回していたのですが僕が「こちらでご相談承ります」と誘導。
カウンター越しに正対したのですが、男がバーンと足を開いて着席。
女の方もその隣に座りました。会話を切り出しのは女。
「部屋、探してます」
その一言で「中国人だ」とわかるアクセント。
当方の注意レベルはその時点で2段階アップ!(笑)
希望の部屋の概要は次の通り。


  • 2人で住める、2部屋希望
  • 家賃は3万円まで
  • もちろん風呂付き

まあ、ないわね。
京都市内どんなに古い物件でも2部屋+風呂付きで5~6万円が最低ライン。
悪しき「礼金」などを無くして紹介できる物件もありますが家賃相場としては
その最低ラインを割り込む物件には未だ出会えていません。
「家賃が3万円しか出せないのであれば難しい部屋探しですね」
「それならワンルームでもいい」
「・・・」
建前上、ワンルームマンションへの入居は原則として「1人」
素性のわからない中国人留学生を受け入れ、台所中を油まみれにし
同胞が入れ替わり立ち替わりで常に4~5人が雑魚寝状態。
タバコの消し忘れによるボヤ騒ぎなどで家主の委任状も持って
たたき出した経験もあります。
男の方は少し不満そうに貧乏揺すり。女の方はこちらを睨み付けています。


本当はこんなことしちゃダメなんです。けれど防衛本能が働きました。
最初の決め台詞は「日本人の保証人の方、おられますか?」
僕がこの台詞を言い出したら周囲は「帰ってもらうんだな・・」とそれぞれの仕事に
取りかかります。
「学校の先生に話をします」女の方が切り出す。
「どちらの学校ですか?」まずは確認です。
2人とも京都市内の街中にある専門学校の日本語課程に通っているようでした。
「いまはどちらにお住まいですか?」
2人とも知り合いの中国人留学生の部屋に居候しているらしいのです(笑)
いま居座っている部屋は留学生専用のアパートで台所も風呂もトイレも
全て共同利用となっているようです。
前日、アパートの家主さんが掃除に来たところこの2人が住んでいることを
発見し、「出て行ってくれ」とたたき出されたようです(笑)
それなら・・2人の通っている専門学校なら留学生専門の学生寮があるはず。
そのことを問い質すと「そこには入りたくない」と宣う。


「その条件ではお探しできる物件はありません。
 もし条件面で見直すことが出来るのであれば改めてお探しできますが」
するとカウンターの傍らにあった弊社発行の情報誌を広げ
2人でページをめくり始めた。
僕は3分ほどその様子を眺め、2人の出方を待った。
2人はおもむろに情報誌を僕に向け一つの物件を指さした。
「この物件を3万円で貸して欲しい」
その指先が指し示すのは名刹「清水寺」近くの2LDKマンション。
家賃は98,000円!
「3分の1以下ですよ。それはとても無理です」
「でも私たち、3万円しか出せない。3万円で貸して欲しい」
無茶苦茶・・
この物件は礼金敷金共に30万円でした。
「家賃の値引きは無理、それに礼金や敷金を準備できますか?」
「礼金と敷金を無くして欲しい」
「それは無理です、多少の値引きなら交渉できますが・・」
「私たちは3万円しか出せない、それで借りたい」


丁重にお断りしました。
男も女もすごい勢いで立ち上がり椅子を投げ出さんばかりの勢いで
中国語でまくし立てました。僕は全くわかりませんので
「ありがとうございました、どうぞお帰り下さい」と。
その後、中国での放浪経験のある社の後輩に「あれは何喋ってたん?」
と聞くと
「聞くに耐えない罵詈雑言です・・」と。


別に偏見は持っていません。これは日本人相手の接客でもそうですが
礼を以て接することが出来ない客にこちらがいくらが融通しようと考えても
無駄な努力なんですよね。
相手を無意識にリスペクトできる「礼節」を僕は持ちたいと思います。

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 仕事の話

このブログ記事に対するトラックバックURL:

コメントする

(初めてコメントする場合、承認されるまではコメントが表示されない場合があります。)




アドバタフライ
アマゾン
最近のブログ記事
カテゴリ
ページ
アーカイブ
最近のコメント
トラックバック
タグクラウド
Photos
このブログのフィード
Licenses
Powered by
サーチ